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石像化小説・並木道

石像化小説・並木道

最近このあたりでは若い女性の行方不明者が多いという噂だ。
まったく怖い時代になったものだ。
そんなことを考えながら、オレは暖かな日差しを浴びながら、木漏れ日の並木道をゆっくりと歩いていた。
ときおり優しく頬を撫でるそよ風は、まるでオレを優しく抱きしめようとしているようで、心地いい。

* * *

ふと道の脇に延々と並んでいる、美しいオブジェの一体に目が止まる。
ああ、本当に美しいね、君は。
まるで生きているような生命力を感じるこの素晴らしい裸婦像は、並木道に並ぶ他の女性像と比べても格別な美しさだ。
滑らかな感触に磨き上げられた素肌は石像とは思えないほどの肌触りだし、精緻にして精巧な造型は髪の毛一本に至るまで流麗に仕上げられている。
間違いなく今のオレにとっては最高の宝物だ。
二ヶ月前に手に入れたばかりだが、毎日見ていても見飽きるということがない。

オレは懐に入れてある、丸い宝石を取り出して眺めてみた。
人間の眼球にそっくりなその球体は、人によっては嫌悪感を催す造作だろう。
だがオレにとってはこの禍々しい美しさは、この上なく魅力的に感じられた。

* * *

こんな地方都市の片隅にある洋館をオレが訪れたのは、あくまで偶然のことだった。
だが、この並木道とオブジェに魅了されて、洋館ごと買い取ったのは、あるいは必然だったのかも知れない。
理由は簡単だ。
最初は10体ほどだった石像群が、今はすでに20体にまで増えている。
いや、オレが増やした。

最初は援助交際を装った。
残念な造型の彫像しか出来なかったことが悔しくて、粉々にしてトイレに流した。
次に手に入れたのはなかなか美しい石像だったが、驚愕に歪んだ表情になってしまったのが残念だった。
ホテルから持ち帰るのに難儀したから、次からは屋内は使わないようにした。
幸い地方都市だったことが味方をして、薄暗い人の通らない場所には事欠かなかったおかげでしばらくは彫像づくりを楽しめた。
だが、どうしても驚愕や悲哀の表情のものしか作れない。
オレはあまりに出来の悪いものは壊して川や海に捨てていたが、失敗作が最初のを合わせて五体にまで増えたとき、この趣味にも飽きてきた。

* * *

オレは生まれて初めて本気で人を愛した。
彼女もそれに応えてくれた。
彼女と出会ったのは病院。
転んで倒れた彼女を助け起こしたオレに、ありがとうと優しく微笑んでくれた。

オレは彼女のことをボンヤリといつも考えている自分に気付いた。
うじうじと悩むオレじゃない。
オレは再び彼女に会いに病院に向かった。
彼女はオレのことを憶えていて、にこやかな顔を向けながら挨拶をしてきた。
オレは思わず嬉しくなって、駆け寄りたいのをこらえながら、ゆっくりと歩み寄って笑顔で話しかける。
少しの時間だったが楽しい時間を過ごすことが出来て、オレは満足感を覚えた。

それから、暇を見つけては病院に行って彼女のリハビリを手伝いながら、談笑する日々が続いた。
彼女は3年前から入院していて、何度かの手術をしているらしい。
今はうまく動かせない足のリハビリに励みながら、再度の手術待ちということだと笑って言っていた。

* * *

看護婦が、彼女が健気にリハビリをする姿を見て、辛そうな表情をしていた。
その晩ホテルのベッドの中で、看護婦から彼女が長くはないことを聞き出したオレは、オレ以外誰も人のいなくなった部屋で、朝まで泣き続けた。
泣いて、泣いた。

オレは、コネや財産を駆使して彼女の治療法を探し始めた。
今でもオレは看護婦のコスプレをした石像を見るたびに、そのときの必死な自分を思い出して、思わず苦笑してしまう。
だが、そのときのオレは本当に必死だった。

結論から言えば、治療法は見つからなかった。
ただただ彼女が弱っていく。
外に出られなくなり、細かった足がさらに細くなり、頬も痩けていた。
それでもオレは彼女が誰よりも美しいと思った。
隔離室で、ガラス越しにガッツポーズをしながら笑って見せた彼女は、オレがこれまでに見た、どんなものより美しかった。

* * *

オレは毎日メールで彼女と話した。
大抵がオレを気遣う内容ばかりだ。
彼女がいなくなったあとのオレを案じている内容ばかりだ。
まったく情けない。 元気なオレが彼女に励まされてどうする。

短いメールを送った。
返事が返ってくる。
オレは病院に走った。

忍び込んだ真夜中の隔離室。
痩せ細った彼女は軽かった。
オレはオレの一番好きな、あの並木道に彼女を連れて行った。

彼女は頷いて、愛していると言ってくれた。
オレが送った短いメールの返事だ。
オレは彼女を並木道の真ん中に座らせると、優しく身に纏ったものを取り去って、抱きしめて、キスをした。

彼女が頷いた。
オレは脱ぎ散らかしたままの上着のポケットから、眼球の宝石を取り出して、彼女にその瞳を向ける。
「ガリガリで恥ずかしいな」照れたような笑顔で彼女は言った。
オレは首を振って、立とうとする彼女を手伝う。

……やっとまっすぐに立てた、と喜ぶ声は聞こえなかった。
目の前には、痩せ細った身体を恥ずかしげに隠しながら微笑む石像が立っているだけだ。
それでも、まるで生きているような生命力を感じるこの素晴らしい裸婦像は、並木道に並ぶ他の女性像と比べても次元の違う美しさだった。

間違いなく今のオレにとっては最高の宝物だ。

おわり

※おわりです。エロなしでごめんなさい(´Д⊂













* * *

オレはたった二ヶ月しか経っていないのに、十年も前のことのように感じる彼女との時間を思い出しながら、木漏れ日の並木道をゆっくりと歩いていた。

そういえば、最近このあたりでは若い女性の行方不明者が多いという噂だ。
まったく怖い時代になったものだ。
ニヤリと笑いながら、オレは並木道を歩く。

おわり

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※やっぱり黒くしないと気が済まないんでしょうか、わたしは……(^^;
※純愛話が一転して狂気に彩られた男の話に(笑)

コメント

>間違いなく今のオレにとっては最高の宝物だ。

戒様に・・言われたいなぁ〜

>トンさま

言葉にしなくてもそう思って頂いてるんじゃないかと(^^)

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